Japan Endovascular Treatment Conference 2022 (JET2022)

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実行委員長挨拶

全てをJETに

関西労災病院の飯田です。
少々おこがましいタイトルで開始させていただくことをご容赦ください。

いよいよ我らがJET2022開催まで3カ月をきりました。
各施設の先生方におかれましては、コロナ診療・コロナクラスターで病棟閉鎖・閉鎖解除からの臨床業務で以前よりかなりお忙しい様々な状況下で診療に当たられていることと存じます。本当に大変な中お疲れ様です。そしていつもありがとうございます。

JET2022開催間近になり、こみ上げて来る気持ちがあり一言ご挨拶させていただきたくご連絡をさせていただきました。思い返せば2019年のJET@東京が終わった翌週の2019年2月最終週から、2020年2月JET開催準備を我が相棒岸和田徳洲会病院の藤原昌彦先生と開始しました。JETの準備というものは、白紙の画用紙に絵を描く作業であり、時間が掛かることではありますが、大変やりがいのある仕事です。プログラムを1から考えるということは、今その時まさに各先生や各関係者の方が何を実臨床現場で感じ、何を本当の問題としてとらえているか、それを熟考する作業だと思っております。白い画用紙に部分的に書いては消しを繰り返し、最高の色合いとバランスの絵を少しずつ足していきました。
最高のJET2020に仕上げるというこの作業は途方もないものですが、やはり「Endovascularが好き」と「JETをアジアNo1のendovascular courseへ!」という強い思い、最後はこれらの気持ちがどんな苦難にも打ち勝ち、出来上がってみれば2020年は本当に最高のプログラムを準備できていたことと思い返されます。しかしながら、ご存じの通り2020年2月にコロナパンデミックが直撃し、2020のJETはJET talks on airという形にして開催をさせていただきました。当時は、2019年の年末まで毎週会っていた藤原先生とも4カ月ぶりに再会し、Talksを二人だけで切り盛りしたことが思い出されます。
川崎大三先生の発表のZoomのバーチャル背景がなぜか「黒柳徹子さん」であり、藤原先生と座長をしながら笑いをこらえるのが必死であったこともありました。
ただその時にも確信しましたが、「人と会う」ということがこんなにも元気をいただけることになるのだということです。

不完全燃焼のJET2020以降「折れない心」と「普遍的なEVT愛」を基に、再度藤原先生と一緒タッグを組み、今度こそJET 2021に関して in personで最高の会として開催できることを期待し、再度白い画用紙作戦を開始しました。
時代はコロナを理由に人流が妨げられ、完全にZoomを含めたwebでの会が主となりました。
たまにマンボウが解除され、気の合う仲間の先生方と会うとやはり元気をもらえておりました。
改めて「人と会う」ということが自分たちの体に根付いていて、他では差し替えることができない唯一無二の自分モチベーション維持の特効薬であることも再認識しました。
人とは会わず、でもこの領域においていろいろな新製品登場の歩みは止まらず、しかしこれらのデバイスを使った先生と会うのはwebだけ。これが盛り上がっているのか盛り上がっていないのか、よくわからないままでした。
ただ、そこは心が常温のまま、JET2021に関しても、またしても藤原先生の多大なご尽力、そして関係される方からのすべての温かいサポートによりJET2020を超える最高のプログラムを作成できました。
しかしながら案の定、当初2月に予定をしてたJET2021もコロナを理由に4月に延期、そして4月開催時にはまさかの緊急事態宣言中でした。
そのころからちまたでは飯田と藤原先生がJET計画=コロナの呪いと言われるぐらいになり、やることなすこと完全に邪魔されるという構図が確立されるような雰囲気になりました。
正直かなりへこみましたが、東京慈恵会医科大学の大木先生にたくさん慰めてもらい、なんとか乗り切りました。これが大木隆生先生なんだなと同時に感じました。
あの緊急事態宣言中にも関わらず、会場に集まってくださった先生方・関係者の方々の気持ちが本当にうれしかったことも同時に思い返されます。

JET2021も不完全燃焼で終わり、それでも3度目の正直を目指し、再度藤原先生とJET2022のプログラム作成(白い画用紙作戦)を2021年5月頃より開始しました。JET2022は今度こそ in personで成功させたい気持ちが一段と強く、ただJET2020/2021における飯田と藤原先生の心のダメージは自分たちの思う以上に大きく残っており、JET2022は決して失敗できないというプレッシャーの中、2月開催はやはりいろいろな意味でリスクであることを中村正人先生と横井宏佳先生に相談し、2022年6月開催に移行するようにお願いいたしました。
また、JET Aorticは市橋成夫先生・藤村直樹先生にご協力をお願いし更なるパワーアップを、JET-AV accessは末光浩太郎先生、村上雅章先生、宮本雅仁先生の最強のplaying manager、そしてJET-venousには横井宏佳先生に加え、この道一筋の孟 真先生にご協力をいただける形になりました。
この準備に関して、昨年初夏よりギアチェンジをしてスタートしました。再度機運が高まる中、この期間にも悲しい出来事もありました。
長らくライブでお世話になった教映社の三島一晃さん、そして我らがendovascularの師匠であるビアミノ先生がこの世を去りました。本当にさみしいことであります。このような背景により、JET2022に関しましては、またもや不完全燃焼なら飯田自身も一度はJETの仕事から手を引こうかと決めております。要するに飯田と藤原先生がやるとうまくいかない、そういうものなのかなと心の中で思っておりますので。
藤原先生との仲での暗黙の了解で、2022年のJETに向けた布石としてスタートしたのが「飯田のラジオ」でした。これは最新のエビデンスを紹介しエキスパートの先生方の生の声を皆様にお届けして、実臨床と研究の狭間の”考え・気持ち”をお伝えする試みです。
「飯田のラジオ」に関しては、ご登壇の先生方には毎回熱心にお話しいただき、聴いてくださった先生・関係者の方々からも好意的なフィードバックをいただいております。
曽我芳光先生・川崎大三先生・仲間達也先生など、修羅場をくぐっている先生方のコメントは学会や論文では聞けないコメントだなとも感じました。また飯田自身は、毎回楽しく準備をさせていただき、この年になり毎週論文を読むチャンスをいただいたことに対して、すごくありがたく思ってます。
いつかこのラジオで紹介する英語論文が、日本の先生から発信されたものばかりになる日が待ち遠しくも思います。「飯田のラジオ」はJET2022への布石です。お時間のある先生方には引き続き是非聴いていただきたく思っております。

最後になりますが、改めましてJET2022に関して何卒ご協力をお願いしたく思います。
目標は、会場参加+web参加の方々で3,000名です。
JET2022は本当に手弁当ですが、決して独善ではなく日本のオリジナリティを出しながらも世界に通用する(諸外国の先生が拝聴しても十分勉強になる)最新の会です。
海外から発表される新しいデバイス成績よりも、もっと思慮深いそんな演題が数多くあり、おそらくJET2022では全発表演題の総数は1,000演題に到達すると思います。また、昨年から継続しておりますLBCT (late breaking clinical trial) sessionは、従来まではLINC, TCT, VIVAをターゲットにしてきましたが、我らJETに関係する同じ志の先生方とJETを最高に盛り上げるために、今の最新・最高の研究結果がこの場で初めてプレゼンテーションされます。
それは、我々が思うにendovascularに関係するすべての方々に育てていただいたJETからの恩返しです。
皆様にはぜひ会場に足を運んでいただき、生JET2022を盛り上げていただきたく思います。

また改めまして、JET事務局ですべてを支えてくださっている下釜さん・石本さん・三井さんに感謝申し上げるとともに、身を粉にJET 2022プログラム作成にご尽力して下さっている藤原先生に最大限の感謝を申し上げます。

再び皆様にお会いできることを楽しみに、大阪の会場でお待ち致しております。

Japan Endovascular Treatment
Conference 2022(JET2022)
実行委員長  飯田 修(関西労災病院 循環器内科)
JET2022 実行委員長:飯田修(関西労災病院 循環器内科)

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