もう10年ほど前の話になります。JET2009が大阪、泉佐野・関西空港で横井良明先生を会長に行われました。当時私は福岡在住で、EVTを始めて間もない駆け出しのインターベンション医でした。一言では言えませんが、とにかくJETに激しいインパクトを受けました。一念発起し、横井良明先生に師事し、翌2010年には岸和田でのキャリアをスタートさせていただきました。必然的に、その後JETの仕事に関わることとなり、現在に至ります。
JETとは何か、自分なりにいくつか思うことがあります。一つは、大変に懐の深い学会であること、また時代時代に応じでその形を変えていっていること、最後に筋が通った学会であること。若手、ベテランを問わず、どの専門科であれ、日本人であろうが外国人であろうが、この領域を発展させようという明確な意思を持った人間には大きく門戸を開いていること。そして協力を惜しまず、どのような意見でも決して否定することはないということ。逆を言うと常に高い責任と実行力、そしてある種の厳しさが求められる学会でもあります。
JET2020からJETはまさにセカンドステージに入ります。理事会の元、飯田修先生以下国内各地から招聘されたアグレッシブなプログラム委員会によりプログラムを作成します。今年度から毎年の大会長を置かず、継続的な会の発展を目指す、これもJETの懐の深さからくる決定と感じます。
今回、更なる一歩を進めるために、5つのメイントラックを設定しました。PAD,CLI, Aortic, VenousそしてAV accessです。すべてのトラックでライブデモンストレーションを行い、これまでのアジア戦略と共に名実ともにアジア最大のエンドバスキュラーコースを目指します。
会期中は会場のあちこちで、新しく、斬新でまた重要なディスカッションが繰り広げられることと思います。私が2010年にJETから受けた以上のインパクトを参加の皆様全てと共有できるように、プログラム委員全員で作り上げていきますし、協力をお願いできればと考えています。
早く行くなら一人で行こう、遠くに行くならみんなで行こう。
より遠くまでJETと一緒に向かいたいと思っています。
JET2020 事務局長 藤原 昌彦(岸和田徳洲会病院) |