Japan Endovascular Treatment Conference 2019

会長挨拶

浦澤 一史

JET2019開催にあたって

JET2019の大会長を務める時計台記念病院の浦澤一史です。横井良明会長の下に開催された JET 2018は、2000名を超える過去最多の参加者を迎え大成功に終えることができました。参加された皆様の御協力によるものと深く感謝いたします。

JET(Japan Endovascular Treatment Conference) 2019 は本会11回目の開催となります。過去10年の間に日本における末梢血管治療、血管内治療の分野は大きな発展を遂げてまいりました。JETはそのような変革期に大きな役割を果たしたと感じています。参加人数ばかりでなく、ライブデモンストレーションにおける治療技術レベル、様々なレクチャーや発表のクオリティーからは、JETは欧州を代用するLINC (Leipzig Intervention Conference) や米国を代表する VIVA (Vascular Interventional Advances) 等の世界的なライブコースと肩を並べる会に成長したと思います。新たに迎える次の10年の区切りにおいても、JETは今までと同様に末梢血管治療の発展に貢献できるものと信じています。

従来大きな問題となっていた諸外国とのデバイスラグも最近になり徐々に解消されつつあります。薬物塗布バルーン(Drug Coating Balloon: DCB)は、すでに国内臨床試験を終え、2018年中にも国内での一般使用が可能になります。自己拡張型ステントが治療の中心であった、大腿動脈領域の治療に大きな変革がもたらされるものと期待しています。超高齢者、高い糖尿病罹患率、透析症例など、日本の末梢血管疾患の患者層は、諸外国と比べより複雑な背景を有する症例が多いことから、海外から発信されるDCBの成績をそのまま日本の症例に当てはめることはできないかもしれません。今後、日本独自のデータを集積し解析を加えることで、DCBに適した病変や患者群を明らかにし、医療経済上も受け入れられるDCB使用指針を策定する必要があります。このようなプロセスにもJETは大きく貢献できるものと思います。

現在、プログラム委員の皆さんのお力も借りて、プログラムの詳細を詰めているところです。Live demonstration、Debate session、Round table discussion、Clinical trials、Presentation award、Educational session、hands-on sessionなど従来にも増して多彩な内容が盛り込まれる予定です。海外からも著名な方々を数多くお招きし、内容の濃いディスカッションができるように鋭意準備を進めております。会場は羽田空港からのアクセスも極めて良好なガーデンシティ品川です。2019年2月22日からの3日間、是非とも多くの皆様に参加いただけますようお願いいたします。

JET2019 会長・JET理事
浦澤 一史
時計台記念病院 副院長

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